正月は、体調不良でどこにも行けず仕舞いだったので専らPS4のフリプを中心にのんびりと満喫していました。

クリアした作品はラチェクラと幸福な消失。ラチェクラは特に書くこともないので省きますが、あちらは思った以上に楽しめる良いゲームでした。


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幸福な消失は、1980年代のイギリスの農村をほのぼのと歩き回るウォーキングシミュレーターなるジャンルのゲームです。
詳しくは→こちら

戦闘もなければホラー要素もない一見のどかな雰囲気の作品ですが、ポストアポカリプスとキリスト教とSFをごった煮したシナリオで人を選ぶ内容となっていました。


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こちらはジェレミー神父編のキャプチャーです。

村のあちこちで瞬いている光の粒子は、村人がまだ存在していた過去の記憶、残留思念。
触れる事で人形劇の様に過去の映像が再生されます。

ゆく先々に散らばっている光の粒子から過去の記憶を辿り、村人達の生活や事件の全容を知るというのがこのゲームの流れ。

ほんのついさっきまで誰かが住んでいたような生活感のある村を、プレイヤーは歩き続ける雰囲気ゲーの一種ですね。
廃墟ではないので不気味さはあまり感じませんが、風の音が印象的なのでイヤフォンプレイが推奨されています。


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こちらはウェンディお母さん編のキャプチャーですね。作品内で僕にとって一番印象深いシーンでもあります。

なんとなく伊坂幸太郎の『終末のフール』を思い出しました。
よく分からないが世界が終わる、その直前の人々のお話。


一人息子が村に戻ってきたという報せを受けて探し回り……感染した身体で必死に探し回り……やがて消失の瞬間を迎えるという。


夜空の戦闘機を見上げながら、戦争で亡くした最愛の夫の事を想い出すという対比が本当にシンドイのです。

ソラから落とされる光を眺めながら呆然としている中で、辺りが暗くなり次のシナリオへ繋がる光の道が現れる演出。

最高に素晴らしい。

震える程に美しかった……。

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ジェレミー、ウェンディ、フランク、リジー、スティーブンとメインキャラクターは次々と入れ替わっていきます。

そして、最後に残る学者√の演出がまた鳥肌物でした。

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六棟ある研究棟を巡っていき、事の顛末についての独白を録音テープで順に聴いていく。

選択肢もないただの一本道。
プレイヤーに出来ることは、これまでに聞き集めた物語の欠片達と頭の中で答え合わせをするだけです。

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六号棟に置かれているカセットテープ。
テーブルと椅子以外にはなにもない。

結末を語るには余りにも簡素な舞台。
ですが、これ以上に相応しい舞台も思い付きません……。



この演出は、どうしてもデラシネと重ねて観てしまいましたね。

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演出面も音楽面も大変素晴らしく、温かい村の風景をのんびりと散歩できるビジュアル面も高く評価出来る作品です。

が、操作性がクソです。

とにかく歩くのが遅い。ホントに遅い。

そしてメインのシナリオがクソです。

前半で褒めていたのはあくまでウェンディお母さんの部分まで。

そこからはバカ息子《スティーブン》という作中屈指の不倫クソ野郎に関する話が半分以上なんでどうしようもないです。

幸福な消失に関して尋ねられたら、歩くのが遅いってのと不倫って答えるくらいに印象強い!!

何で不倫をシナリオの軸に据えたのか、そこはエンタメとして家族愛で始終しろよとヽ(*゚д゚)ノ



色々と惜しい作品でした。
もう少しフィクションなりに熱い話を描いてくれたら絶賛出来たんですが……ホント惜しい。